レシパーファイル vol.1 久保田真司さん「必要な機能も自由に盛り込める。てづくりならではの楽しさがある」

久保田真司

いろんな要素がつまっているそこがレザーワークの楽しみ

久保田真司

裁縫でしょ、彫刻に大工、絵画も……レザーワークはいろんな要素が全部入っているところがおもしろいんですよ」と話す久保田さん。テーブルには、木槌に大理石の土台、ハンマーまでも並んでいる。男っぽい作業場だなあと思って眺めていると「ごつさもあるからね。やっている人は男性が多いよ」と教えてくれた。

型紙を作って、革を切り、縫い、染め、留め、打つ。レザーワークはたくさんの道具を使って、作業を積み重ねて作品を作り上げるのだそう。作品の中のスリッパや財布に思わず目がとまる。絵画みたいな彫刻みたいな印象深い仕上がりに「これ素敵ですね!」と言葉がこぼれる。
「『カービング』っていう手法でね、図案に沿って花とか描くんだよ。絵心に自信がなくても図案があるからきれいに仕上がるよ」優しく説明してくれるので、初めて見るレザーワークなのに「やってみたいです」と厚かましくも口にしてしまった(苦笑)。

週末の楽しみは“作る”と“教える”

久保田真司

プログラマーである久保田さんがレザーワークにはまったのは、4~5年前。「新しいことを始めよう」と思ったのがきっかけだ。先生のところで初めに渡された針と糸は小学生以来、久しぶりに手にするものだった。もともと継続する主義で一定のレベルまではたどりつきたいと考えていた久保田さん。2年前には、師匠がホームセンターで土日に開催していた「初心者用レザークラフト教室」を引き継いだ。
「教室が終わったとき『あの人、今日満足して帰ったな。覚えられたな』そう思う時とか、やりがいを感じますねえ」自分が必要なものを手作りし、その中で覚えた知識を生徒さん達に伝えていく。週末の久保田さんは「作る」「教える」この二つを楽しんでいるようだ。

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